2004年 05月 08日
ジプシーには21のカースト(階級)が存在するそうだ。詳しいことは分からないが、ジプシーでも大富豪から物乞いまでピンきりである。でもルーマニア人にとっては「ジプシー」の存在は余りよい印象がないのが一般的である。 ジプシーはルーマニア建国前にタタール人やモンゴル人によって奴隷として連れてこられたのだそうだ。その後ルーマニアのジプシーの半数はヒトラーによって虐殺されたそうだ。でも、彼らは負けずに自分達のやり方で子孫を残し逞しく生きている。今では多くのジプシーが定住し始めているが、定住していない幌馬車ジプシーもまだいるし、幌馬車には乗らないが、あちこちの村や町を車で転々とするジプシーもいる。 うちの近所にもジプシーたちの住むエリアがある。自分で馬車に乗り「鉄くず集め」や観光地での「馬車観光」などをして生計を立てたり、政府の日雇いで、公園掃除、花壇の手入れ、ごみ収集、道路工事の力仕事などに携わっている。 それから若い女の子は民族衣装を着て、観光地で「タロット占い」をしたりするのを良く見かける。父親が悪だったり、働かない場合は「物乞い」や「泥棒」をさせられたり、「体を売る」お仕事をさせられることもあるようだ。市場などで悪そうなオヤジに指示されて、外国人のポケットやかばんに手を入れているジプシーの子ども達を良く見かける。 小さな子どもも学校には大抵行かない。字は読めないけど、何故かお金の計算はよく出来るらしい(笑)。週に一度ごみ収集の日に、各家の前に出されたゴミ箱を一つ一つ開けて、食べられそうなものを物色したり、使えるものを拝借するのも子ども達の仕事である。うちのゴミ箱から「イチゴのへた」が入ったビニール袋を見つけて、嬉しそうに持ち帰る5歳くらいの女の子の姿を見たときは胸が痛くなった。 そんなことばかりしているので、ルーマニア人にはかなり差別をされ、蔑まれ、罵倒を浴びせられているのだが、彼らは明るい。あっけらかんとしている。ジプシーの強さなんだろうな~。 この写真の女の子の笑顔とても素敵だとおもう。写真を撮らせてというと、慌ててスカーフを取り髪を整えてにっこりしてくれた。そして、私が市場で買って持っていた洋梨を見て、「それ、いくつか頂戴よ!」と言うのは忘れなかった。
by pelican6
| 2004-05-08 23:40
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